「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の読書感想




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1.はじめに

角川スニーカー文庫「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の1巻を読んでの感想である。
ラノベの方である。
結論を先に書くと、気持ち悪かった。

2.読書感想

信頼ある角川スニーカー文庫の発刊であるから期待していたが、残念であった。
私は、ガンダムシリーズ、涼宮ハルヒシリーズやスーパーカブなど角川スニーカー文庫に好きな作品は多い。
だから既に人気作となっている本書を購読することにした。

読んでみて最初の設定がもう受け入れられなかった。
その設定というのは、「ヤらせてあげるから泊めて」という半年以上家出をし転々としている女子高生と家に住まわすことにした26歳サラリーマンとの二人の同居生活である。
たぶん主人公の吉田が感じた沙優が接してきた大人たちへの怒りと同じものではないだろうか。
犯罪者の家にこんな本があったと奇異な犯罪とアニメや漫画を結び付けて偏向報道されるときがあるが、この本も偏向報道に使われるその類ではないだろうか。
だから、私は可及的速やかに読み終わった本書を処分したいと思う。
予備軍みたいに思われたくないのである。

本書は何か良い話にしようとしているが、ならんはならんなんだよね。
セックスしなければ良いとかそういう問題ではない。
まるで猫を拾ったかのような話である。
ライトノベルだから、最後に沙優は実は猫だったみたいなオチだったら微笑ましく読み終わっていたかもしれない。
ラブコメの場合、大体が高校を舞台にした話で高校生同士である。
本書みたく26歳サラリーマンと家出女子高生だと倫理的に引っかかるところが出てきて、コメディの範疇に収まらないことが出てくる。
パパ活の範疇にも入らないレベル。

私は、野良猫に餌だけやって気持ちよくなっている人を描いた物語と同じような話だと思っている。
地域の保護(野良)猫を飼うのにも、世話している保護団体に連絡する必要があったりと手順がある。
本書は良い人そうに見えて、実は少額のお金を使っているだけで何も物事を進めていない。
親切なようで実は手間をかけていない。
まぁそもそも、拾われた女子高生はアンドロイドみたいで随分都合のいいキャラ設定である。
ラブコメは主人公がモテモテのハーレム状態が鉄則であるから、都合よくヒロインが描かれるのはわかる。
このヒロインの設定がラブコメのミソであるが、私は純粋に気持ち悪いと思ってしまった。

本書でも一定の配慮があって、自宅に家出女子高生を住まわせていることについて周りに隠そうとする常識的な行動を取っている。
やましいことをしている自覚があり、唯一打ち明けた同僚の助言も聞かず、悦に入りラブコメを形成する本書が美談なはずがないだろう。
案の定、サービスショットがあり気持ちが悪かった。
この作品を日常ラブコメディとはみなしたくはない。
ラノベにマジレスするなんて気持ち悪いと思われるかもしれないが、そこは個人の感想であり、本作同様表現の自由でこういう風に思った人間もいるということでご愛敬。

3.おわりに

ただの同人誌であったら、別に買うことはなかったはずだ。
角川スニーカー文庫から出ているから買ったのだ。
角川スニーカー文庫への私の個人的な信頼を失った。
続編を読めば、見方が変わるかもしれないがそれは後出しである。
1巻とは後から呼ばれるだけで、最初から続巻が決まっているわけではない。
最初の1冊に全てを賭けて書いているから、1巻目が一番面白い作品が多いのである。
だから、本書に関する私の感想は以上である。

<参考文献>
「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」 しめさば 角川スニーカー文庫 2018

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