月: 2021年12月の記事一覧
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米澤穂信著「黒牢城」の読書感想
レビュー:★★★★☆ 一部ネタバレが含まれる点を事前にご了承いただきたい。 気づきがあり、教訓を授けてくれる書であった。 溺れる者は藁をもつかむというが、いつわりの奇瑞に気をつけたい。 【奇瑞】とは、「めでたいことの前兆 […]
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逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」の読書感想文
レビュー:★★★★☆ 以下に一部ネタバレが含まれる点を事前にご了承いただきたい。 最後の40ページで大きく予想を裏切られた。全く想定の範囲外の展開になった。 本書は目次を抜かすと474ページもある長編である。だからと […]
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西加奈子著「おまじない」の読書感想
レビュー:★★★☆☆ どの作品からもわかりやすい前向きなメッセージがあった。心の呪縛を解いてくれるおまじないとも言える普遍性がある人生に必要な強さを描いた物語だった。 完全独立の短編集であるからか、「せやな」「わかる」あ […]
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佐藤究著「テスカトリポカ」の読書感想
レビュー:★★★★★ 圧倒的な非日常が広がっていて、エンターテインメントとしてゾクゾクしながら、ときに不謹慎ながらワクワクしながら一気に読み終えた。あまりに非日常的な世界や残虐非道が続くと、ある時からリアルとして捉えられ […]
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恩田陸著「蜜蜂と遠雷」「祝祭と予感」の読書感想
レビュー:★★★★★ 始めに断っておくと、私には音楽の素養がない。 コンクールがどういうものかなどもよくわかっていない、ただの素人が読んだ感想である。 なお、映画は観ていない。 消えた天才少女「栄伝亜夜」の鮮烈なる復活劇 […]
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深緑野分著「ベルリンは晴れているか」の読書感想
レビュー:★★★★★ 1920年代から第二次世界大戦後のドイツを通して、戦争の悲惨さについて教えてくれる良書だった。 最後まで展開が読めず、ミステリーとしてものめり込ませてもらった。 本書の内容とは直接関係ないが、巻末の […]