【合格後】宅建登録実務講習体験談【難易度】

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1.はじめに

2019年に(株)日建学院で宅建登録実務講習を受講した体験に基づいて書いたものである。
他の資格学校の講習と異なっている場合があることをご了承いただきたい。
後半が登録講習の体験談となっている。
宅建登録実務講習
なお、宅建試験自体は独学で合格した。
合格体験記は、こちら(内部リンク)で書いた。

2.宅建登録実務講習とは

宅建試験に合格した者の内、2年以上の実務経験がない者が
資格登録を受けるために必要になる講習である。
講習を修了する必要がある。

【修了要件】
「修了試験択一式」と「修了試験記述式」を受験し、
双方の試験ともに8割以上の得点を得ること

合格しても登録する気がない場合、申し込む必要がない。
また、基本的に合格後いつでも(何年経っても)受講できる。
ただし、合格後1年経ってから「宅地宅建取引士交付申請」をする場合、
法定講習を受ける必要がある。

合格後に申し込むことになるが、早い日程は直ぐに埋まる。
申込完了には合格証書の写しが必要であり、
日建学院の場合、申込後3日以内にFAXで送れば良かったので、
合格を確認したら申し込めば良い。
合格証書は合格発表当日か翌日には、簡易書留で届く。

3.合格後の手続きの手順

(0)宅建試験合格

(0’)<実務経験2年未満の場合>
登録実務講習受講・修了

(1)宅地建物取引士資格登録申請
登録完了の通知を待ってから次に進む(1ヵ月程度)

(2)宅地建物取引士証交付申請
※宅建試験合格後1年を超える場合、法定講習を受講
※その場で直ぐにもらえるわけではない

これだけのステップを踏んで、ようやく宅地建物取引士証を受け取れる。
上記のステップ(0’)からで取引士証が手元に来るまで2ヵ月程度はかかる。
※かかる日数に関しては、一律ではない。
日建学院の場合、登録実務講習の修了書が郵送で届くのに2週間程度かかる。
修了後即日交付のところもあるので、ここは事前要確認事項である。
この修了書がないと登録申請に進めない。
即日のところと比べると宅地建物取引士証が手に入るのがそれだけ遅くなる。

感想としては、お金と時間がかかりすぎる。
私の場合、自己啓発で試験を受けたので登録する価値があるか費用対効果の面で非常に悩んだ。

費用に関して言うと、
宅建士試験料:7,000円+手数料257円
登録実務講習受講料:22,000円
宅地建物取引士資格登録(申請)料:37,000円
宅地建物取引士証交付(申請)料:4,500円
で合計70,757円である。
そして、登録申請に
登録されていないことの証明書(法務局で発行:300円)や
身分証明書と住民票の抄本(ともに市町村で発行:350円と200円)、取引証用の顔写真が必要となる。
また、私の場合この他に参考書代6,221円がかかっている。
なお試験合格後1年を過ぎて交付申請する方が受ける必要がある法定講習費用は、11,000円となっている。

仕事で使わない人が費やすレベルではない。
自己啓発で受けた大学生などは、当然躊躇するはずだ。

試験自体を受けなくても良かったかなと考えるレベルであった。



<参考>学校別の宅建登録実務講習費用等(2020.7.26現在)
宅建登録実務講習
大手は後日交付のところが多い。
この他の学校のホームページも見たが
よくわからなかったので省略した。
東京都周辺の場合は選択肢が多いが、
地方の場合は実質日建学院かLECになるだろう。

後述する通りほぼ全受講者が1回で修了し、
何校も受講することがないので比較してどこの実施機関が良いか分かる人はいないだろう。

個人的には、即日に修了書が交付されるところがおすすめである。
1ヵ月近く宅地建物取引士証を手に入れる時間が変わってくる可能性があるので、実際に既に不動産業にお勤めの方は遠征してでも即日のところに行く価値はあると思う。

4.宅建登録実務講習の難易度等

講師の方は、落とす試験ではないと言っていた。
実際に私もそう思った。

講習は先ずDVDを見て、講師の方が補足してから
登録実務講習の当日に配られる「演習用ワークブック」を解くの繰り返しであった。
座席は指定されていて、2日間とも固定であった。

なお、テキストや自宅学習用問題、DVDは事前に郵送で送られてくる。
予習をしたかなどの確認等は一切なかった。
また、宅建登録実務講習を通して課題の提出物等は一切なかった。
グループディスカッションのような対話形式も一切なかった。

2日間の講習の最後に択一と記述の試験(90分)がある。

修了試験には、
テキスト(不動産実務総論)と演習用ワークブックの2冊を持ち込める。

【択一試験について】
20問で16問以上の正解が求められる。
事前学習用に郵送で届く「自宅学習用問題」を解いていれば問題なく解ける。
「自宅学習用問題」には40問載っている。
全くそのまま出るわけではないが、ほぼ全部類題である。
そして、宅建試験のように制度等を細かく問われるのではなく、
一般常識のような問題も多い。
テキストを見ることができるので、難易度は高くない。
講義で択一試験対策はほとんどないので、
「自宅学習用問題」を自分で解くのは必須だと思う。
私は、「自宅学習用問題」を事前に3回解いて試験に臨んだ。

【記述試験について】
記述と言っても、ほとんど穴埋め記述であった。
解答欄は、全て一行しかない。
こちらは、2日間の講習でやった内容が出る。
演習用ワークブックを見れば、ほとんど解ける問題である。
転記に近い。
演習用ワークブックは受講日当日に会場で配られるので、
予習できない。
演習用ワークブックに講師の方が大切だと言ったことをマークしたり、
書き込んだりすることができる。
講義を受けて、演習用ワークブックを参照すれば、
記述試験の難易度も高くない。

試験問題は答案用紙と一緒に回収される。

修了試験の対策として、宅建登録実務講習前に
やっておくこと(予習)は、「自宅学習用問題」を解くことと
テキストをパラッと読むぐらいである。
時間にして2時間程度だろう。

私は予習をしていったため、試験時間が大分余った。
途中退席もできたので、予習は無駄にならない。
2日間朝から夕方まで講義を受け続けるのが、最も難易度が高い。
1コマでも受講していないと試験を受けられない。

答案用紙を提出したら、退出する。
その後、約2週間後に修了証書が郵送で届くまで合否の連絡等は一切ない。
修了証書が届いて、修了試験に合格していたことを知る。
これは修了試験には、ほぼ100%全員が合格しているからだろう。

5.日建学院の感想

修了証書の送付が2週間程度かかることを除けば、良かった。
何が良かったかと言えば、事前の案内やテキストの内容・講義の受講、対応等々も問題なく終えられたことだ。

なお、なぜ日建学院に申し込んだかというと日程と校舎がマッチしたからである。
また、日建学院の存在は、試験の自己採点をする際に知った。

6.おわりに

宅建試験は、(難易度がそれほどでもないにも関わらず)
合格後の手続き等々の方が面倒が多い資格だというのが感想である。
合格しても登録しない人がいても不思議ではないと思った。
これらのことが登録者数増加の抑止になっているのかもしれない。

マスター:クレア

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